「副業」でFXを始めても大丈夫?メリットと注意すべきポイントとは
近年では国が副業の普及と促進を図り始めているため、副業への関心が高まっているという方が増加傾向にあります。収入や資産を増やすため、副業としてFXを始めてみたい方も増えているのではないでしょうか。本記事では「副業」でFXを始めても問題ないかということや、FXを始めるメリット・注意点について解説します。
副業でFXしても大丈夫?
そもそも、副業でFXをしても大丈夫なのでしょうか。以下では、副業でFXを始めたい人の疑問についてお答えします。
FXは「副業」になる?
結論からいうと、FXは副業には該当しないとされています。副業とは、一般的に「収入を得るために、本業以外の仕事に従事すること」を指します。
FXは、株取引や投資信託と同じく資産運用のひとつです。アルバイトのような、労働の対価として金銭を受け取る行為ではありません。FXは「副収入を得る手段」のひとつではあるものの、「副業」にはカウントされません。
副業禁止の会社でFXをしても問題ないが注意も必要
副業禁止の会社でFXをしても問題はありません。ただし、会社によって副業の定義は異なるため、FXが副業とみなされる可能性もあります。金融機関など、社内の規則としてFXを禁止している企業もあります。あとになって問題にならないように、事前に勤務先の就業規則を確認するようにしましょう。
また、FXに集中しすぎて本業に支障が出てしまうと、服務規律違反等に問われる場合があります。FXをする場合は、本業をおろそかにしないよう注意しましょう。
FXを会社にバレないようにするには?
FXは厳密には副業とはいえないものの、FXで副収入を得ていることが原因で、本業の会社でトラブルになるのは避けたいものです。会社にFXをしていることが発覚する原因として、確定申告後に住民税の額で発覚したり、同僚に話していたものが上層部まで知られてしまったりするなどがあります。
会社側にFXをしていることを知られたくない場合は「住民税の納付方法を普通徴収にする」と「会社の人に口外しない」の2点に注意しましょう。
副業でFXをするメリット
次に、副業でFXをすることのメリットを紹介します。
少額から取引可能
一般的にFXは1,000通貨単位、数千円から取引可能です。数万〜数十万といったまとまった資金が必要な株式投資にくらべ、少ないコストから取り組みやすいというメリットがあります。なかには1通貨単位、数百円から可能なFX口座もあり、少額から取引をスタートできるのはFXの魅力のひとつです。
平日なら24時間取引できる
FXは、為替市場が開いている平日のほぼ24時間取引が可能です。土日や海外の祝日といった休場日は取引できないものの、株式投資にくらべると取引時間の自由度が高いため、働きながら副収入を得たい人や忙しい人にも取り組みやすいのがメリットです。
副業でFXをするうえで注意すべきポイント
副業的にFXをするうえで、注意するべきポイントを紹介します。
大損するリスクがあることに注意!
FX取引では利益を得ることも可能ですが、大損するリスクを孕んでいることにも留意しなければなりません。高いレバレッジをかけて取引したときや、相場が急激に変動したときなど、大きな利益を上げられる可能性がある一方で、預けた金額以上の損失が出る可能性もあるため注意が必要です。初心者が大損しないために、レバレッジを低めに設定したり、余剰資金内で取引するなどして、きちんと対策するようにしましょう。
FXに関する高度な知識を取得する必要がある
FXで利益を出していくには、FX取引の知識と経験を積み重ねる必要があります。FXのルールや仕組みなど取引に関する必要最低限の知識を学ぶことや、市場の最新ニュース、世界情勢などを押さえておくことが重要です。
為替レートは先読みが難しく、どう変動するかはわかりません。FXで利益を得るためには、しっかりと勉強して知識を蓄え、かつ情報を常にアップデートするように心がけましょう。
確定申告を忘れずに行う
FXで利益を得た際、確定申告が必要なケースがあります。例えば、FXの利益を含む所得(給与所得、退職所得以外)が年間合計20万円を超えた場合や、利益額に関わらず年間の給与収入が2,000万円を超える場合などです。利益を申告せず適切に納税しないと、ペナルティが課される可能性もあるため注意が必要です。
FXで損失があった場合も、確定申告をすることをおすすめします。FXの損益は「先物取引に係る雑所得等」の年間損益と合算が可能で、これを損益通算といいます。さらに、FXの損失は翌年以降(最大3年間)繰り越しが可能です。損失の繰越控除や損益通算を行うことで、納税額を抑えることができます。FXで利益が出ても出なくても、必ず確定申告を行うようにしましょう。
まとめ
FXは資産運用に位置づけられるもので、厳密には副業には該当しません。就業規則等で制限されていない限りは、副業的にFXで副収入を得ることは可能です。副業的にFXをする場合は、本業に支障がでない範囲で行うように注意しましょう。
また、確定申告など最低限の税金に関する知識は身につけておきましょう。継続して利益を出すためには、しっかりと勉強して投資の知識を深めることが大切です。