FXは必ず「確定申告」するべき?必要書類や流れを解説

公開日:2023/08/15  


FXとは、日本円と米ドルなど、外国の通貨を売り買いした差額を利益として取り引きを行うことです。円安、円高などによって、どれくらい利益があるのか確認し、よいタイミングで売り買いして利益を大きくしていきます。FXを行っている場合、全員が確定申告をするべきなのかどうかについて説明します。

FXの確定申告はどうしても必要?

FXを行っている場合、確定申告は全員しなければならないのでしょうか。詳しく述べていきます。

確定申告が必要な人

会社員をしながら副業でFXをスタートし、20万円以上の利益が発生した場合、確定申告が必要となります。また、FX以外の副業もいくつかしていて、合計の収入が20万円を超えたら確定申告をしなければなりません。会社で年末調整をしていれば、自分でやる必要はないのではと思うかもしれませんが、自分で確定申告もしなければなりません。

医療費控除、ふるさと納税、住宅ローンの控除などの申告を行う場合、会社での年末調整ではなく、確定申告も必要になります。そのためFXの利益が少なくても、確定申告することになるでしょう。FXの利益が出ていない場合は、確定申告にFXを含める義務はありませんが、損した分を申告すると、得られる利点もあります。複数の証券会社で出た利益と、損失をひとまとめにできる、次の年以降に損した分を繰り越せるといった利点があります。

年収2千万を超えると、会社で年末調整を行うことができなくなります。そのため、自分で確定申告を行わなければなりません。多忙で自分で手続きするのが難しい場合は税理士に相談してみるとよいでしょう。3か所以上から給与をもらっている人も、自分で確定申告が必要になります。

確定申告が不要な人

FX以外でも副収入が20万円以下と少額の場合は、確定申告の必要はありません。また、専業主婦や学生など、給与をもらっていない扶養家族で、なおかつ所得合計が38万円以外の場合は、確定申告の必要はありません。自分は確定申告をするべきなのか、あいまいな場合は、税理士や税務署で確認することをおすすめします。

FXの確定申告の流れ

確定申告の流れについて述べていきます。確定申告をしたことがない方は、参考にしてください。

準備する書類

・源泉徴収票
・年間取引報告書
・確定申告書
・先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書
・所得税の確定申告書付表

書類が多いように感じますが、住所や名前、金額などの事項を記入するのがメインなので、あまり難しく考えなくても大丈夫です。分からないことは、早めに税理士や税務署に聞いておきましょう。また、確定申告はネットでもできます。税務署に行く時間がない方は、ぜひ利用してみてください。

流れ

まずは書類の準備や、記入を行います。記入内容に不備がないか不安な人は税務署に行ったり、税理士に相談したりして書類を記入しましょう。多忙な方は、作業や手続きを税理士に依頼することもできます。

次に、税務署へ書類を提出します。書類の提出方法はいくつかあります。確定申告がはじめてで、慣れていない方は、対面で不備がないか確認できるため、税務署に直接提出するのがおすすめです。税務署であれば、その場で内容を確認してもらうことができます。

e-Taxは、ウェブ上で手続きをすることができますが、利用申請やマイナンバーカードの申請などを行っている必要があります。作業は慣れているけれど、e-Taxを利用しない、税務署に行く時間がないという方は、書類を郵送するという方法もあります。しかし、この方法は書類に不備があると、書類が送り返されてしまうので注意しましょう。

FXの確定申告をするうえで注意すべきこととは

確定申告をする際、注意することは何かあるのでしょうか。詳しく述べていきます。

繰越控除ができる

FXで損失が出てしまっている場合は、確定申告をした方がよいです。利益が出ていないからしなくてよいのではと思うかもしれませんが、損失が出ているケースでは、繰越控除できるという利点があります。

繰越控除は、利益が出るまで課税対象額が0円ですむ、納税額が減額できるといった利点があるため、確定申告を行うのがおすすめです。ただし、繰越を行っている間は、毎年確定申告をしなければいけない点に注意しましょう。

電子申請が可能

確定申告は、e-Taxで電子申請ができ、書類が省略できる、税務署に行かなくても自宅で提出できるという利点があります。やり方が不安であれば、税務署に出向くのが一番ですが、電子申請ができるようになると、毎年の負担がグッと少なくなります。

まとめ

近年、さまざまな資産運用の仕方が広がっています。働いた分を貯蓄するだけでは、老後の資金が足りなくなる心配があります。貯蓄するだけではなく、貯めたお金を投資などで増やすことを考えなければなりません。FXは小額からスタートできるため、まずは資産運用にチャレンジしてみたい方におすすめです。FXの勉強もしなければなりませんが、同時に確定申告の勉強もしておきましょう。確定申告の時期になると、税務署や税理士は忙しくなります。スムーズに提出ができるよう、早めに勉強や準備をしておくことをおすすめします。書籍を読む、税理士の相談会で相談する、商工会議所の相談会に参加するといった方法があります。

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